Rhetorical Devices

よくRhetoricという言葉を聞くし、ジャッジング・シートにも大体書いてある。でも、Rhetoricを理解しているスピーカが意外と少ないのではないだろうか。

そもそも、Rhetoricとは、古代ギリシア時代に生まれたもので、日本語に訳すと修辞学や修辞法や雄弁術になる。体系的に説明したものとして、アリストテレスの"Rhetoric"がある。

と、こんな説明をするためにこの記事を書いているわけではないので、早速それぞれの手法の説明に入る。ただし、ここで説明する手法は、比較的簡単にスピーチに使えるものに限定する。

なお、各手法の横の「*」はその手法の難易度を示す。
*:初級
**:中級
***:上級


Alliteration (頭韻法)  (*)

同じ音(主に子音)で始まる単語を複数同じsentenceで使う手法。この単語を続けて並記する場合をImmediate juxtapositionといい、間に他の単語が入る場合をNon-immediate juxtapositionという。

Immediate juxtapositionの例

Non-immediate juxtapositionの例

Immediate juxtapositionNon-immediate juxtapositionの組み合わせ


Anadiplosis(前辞反復) (**)

前文・前行・前節の最後の語(句)を次の文・行・節の頭で繰り返す手法。


Anaphora (首句反復) (*)

同じ単語または句を連続した節・句・行で使う手法。


Antimetabole (倒置反復) (***)

二つの単語または語句を文法上逆の順番で繰り返す手法。


Antistrophe(倒置反復) (またはEpistrophe(脚句反復))  (**)

ややこしいことに、Antistropheを日本語に訳すと上のAntimetaboleと同じ「倒置反復」になる。ただし、こちらの場合、連続した節のそれぞれの最後で、同じ単語や句を繰り返す手法。


Antithesis (対照法) (***)

二つの相反する単語や概念を並記する手法。


Aposiopesis (頓絶法) (***)

話を文の途中で突然やめる手法。


Apostrophe (頓呼法) (***)

その場にいない人や擬人化したものに呼びかける手法。


Assonance (類音反復) (**)

類似した音の母音をもつ単語をを続けて使う手法。


Asyndeton (接続詞[連辞]省略) (*)

節・句・語の間の接続詞をあえて省略する手法。


Cacophony (不快音調[口調] (***)

あえて不快に聞こえる(あるいは不快な意味の)単語を並記する手法。


Catachresis (***)

比喩的表現の矛盾した(誤った)用い方をする手法。Metaphorに似ているが、あえて単語の使い方を一般的なものから逸脱させる。


Chiasmus (交差対句法) (**)

対句的な語句の2番目の順序を逆にする手法。本来なら、A-B-A-Bと並記するところを、あえてA-B-B-Aと書く。


Climax (漸層法) (**)

徐々に表現を強めていき、最も強い言葉で締めくくる手法。


Conduplicatio (反復法) (**)

一つの節・句・文のキーワードが、次の節・句・文の頭で繰り返される手法。Anadiplosis(前辞反復)と似ているが、キーワードが最初に登場する位置が異なる。


Diacope (**)

反復の手法で、任意の語句の前後に同じ語句を繰り返す。


Epanalepsis (首語句反復法) (**)

同じ語句を句・節・文の最初と最後に使う手法。


Epizeuxis (畳語法) (*)

同じ単語を二回以上繰り返すことによって強調する手法。


Euphemism (婉曲語法) (***)

口にしにくいこと、不快感をあたえそうなこと等、物事をあまりに露骨にならない様に言う手法。


Exemplum (模範法) (**)

簡単な例を用いて補足説明をすることによって、強調する手法。


Expletive (虚辞法) (**)

一つの語句を文中に挿入することによって、その前後の語句を強調する手法。
挿入できる語句の例として、下記のようなものがある:


Hyperbole (誇張法) (**)

ある物事について実際以上に極端に大きくまたは極端に小さく表現する手法。


Hypophora (発問即答法) (**)

問いを提示して、すぐに自分でその問いに答えるという手法。


Metaphor(隠喩) (***)

ある物事Aを表現するのに、それと類似した別の物事Bを代わりに用いる比喩の手法。


Metonymy(換喩) (**)

物事の隣接性に基づく比喩の手法。


Oxymoron(撞着[矛盾]語法) (**)

矛盾関係または反対関係等のために常識的には結合できないと見なされている言葉どうしを結びつける手法。


Paradox(逆説法) (***)

一見すると、社会通念に反している、または、自己矛盾があるように見えながら、よく考えると現実に適合している言説を述べる手法。


Parallelism(並立法) (***)

語・句・節において同種の品詞等でそろえて、バランスをとる手法。


Personification(擬人法) (**)

人間でないものを人間にたとえる手法。


Polysyndeton(連辞畳用) (*)

強調のために、接続詞を多用する手法。


Rhetorical Question(修辞疑問) (*)

Rhetorical questionは、疑問文に対する答えを求めているのではなく、明白な答えを主張または否定するために使う手法。


Scesis Onomaton (**)

二つ以上の同義語または句を反復する手法。


Sententia(警句・格言) (***)

適切な格言等を使ってそれまでの話をまとめる手法。


Simile(直喩) (**)

Like, As などの比較を示す語を用いて, 直接他のものと比較する手法。


Synecdoche(提喩) (***)

類で種を, また一部で全体(またはその逆)を表す手法。


レトリックに関してもっと勉強したい人は、参考とした下記ウェブサイトを読みましょう。

American Rhetoric: Rhetorical Figures in Sound
このサイトにもっと多くの例があるだけではなく、音源もある!

Silva Rhetoricae, The Forest of Rhetoric
究極のレトリックのサイト?これほど多くの手法があるとは!

A Glossary of Rhetorical Terms with Examples by Division of Classics, University of Kentucky

A Handbook of Rhetorical Devices

Presidential Rhetoric

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